
■言葉と経験の一致
8月といえば、そう!スイカ割りですね!
大阪豊中市放課後児童デイサービス『Primo』さんでも夏の定番となったスイカ割りワークをお届けしました。
季節を体験や肌や香りで感じることは特に経験が偏りがちになる身体障がい児にとってとても大切な経験となります。
しかしGOKAN療育では更にもう一つお届けしたいものがありました。
それが言葉と体験の一致です。

身体的な障害があることによって、様々な経験が不足し、
結果的にイメージしたり理解できる言葉が極端に少ない。言葉そのものが想像できない。
そのような傾向が強いことを、私自身脳性麻痺の長男との生活の中で痛感してきました。
そこで、今月のワークでもあるスイカ割りを行う前に、
・「たたく」とはどのような動きなのか?
・「たたく」に付随する活動について
楽しい活動に合わせ、経験していただくことから始めました。

①まずは手と手を「たたく」です。
「幸せなら手をたたこう!幸せなら手をたたこう!幸せならたいどでしめそうよ、ほらみんなで手をたたこう!」
楽しい歌のリズムに合わせ、両手が合わさることができるお子様は、自分で、またはスタッフさんにサポートしていただきながら行います。
筋緊張や変形等でむつかしいお子様は、片手をスタッフさんにサポートしていただきながら、お子様の手のひらとスタッフさんの手のひらを合わせ、手の平に手と手を合わせ「たたく」ことで手の平に伝わる感覚をつたえていきます。
二度、三度と繰り返すことで、イメージがだんだんついてきました!
②次は物を「たたく」です。
用意したのは紙コップと木の棒です。
紙コップをひっくり返すと即席な太鼓になります。
紙コップの底を機の棒(今回はすり棒で代用)で「たたく」わけです。
「たたく」をさきほどの「手をたたく」からイメージを継続しつつスライドさせるため、同じ曲にあわせ、先ほどは手でたたいた個所を今回は木の棒でたたくように替え歌で楽しみます。
ex
「幸せなら太鼓たたこう!幸せなら太鼓たたこう!幸せならたいどでしめそうよ、ほらみんなで太鼓たたこう!」
さあ、「たたく」イメージがつきました!
いよいよスイカを「たたく」ときがやってきましたよ~!
■視点を合わせる

身体的な障害があるお子様と遊ぶとき、もう一つ大切にしたいのが「視点と対象物の一致」です。
実はよくあることですが、支援者が絵の具やお絵描きをさせようと筆をもたせ、懸命に言葉がけを行っているのですが、お子様は全く別の方向を向いている…なんてこと、少なくありません。
こうなってしまうと、お子様は自分が果たして何をやっているのか理解できていない可能性があります。
そうならないためには、お子様の視点と手指等の対象物を一致させる必要がありますね(^^
今回のスイカ割りも、その点に着目しながら行っていただきました。

手指の動きと視点が合うことで達成感も上がりますね!!


イベントとして楽しむだけでなく、経験を通した一つでも多くの「何か」を持って帰っていただけたらうれしいです!
Primoさん、今月も最高の盛り上げ隊!ありがとうございました!!