子どもたちの成長記録②人との関わりを楽しめるようになったRちゃん(5歳)


■Rちゃん(5歳)の成長記録

半年前、出会った当初のRちゃんは

 

・限定的な人との関係性。

・主として単独行動。

・触れる物が限定的。

・発語は明瞭でない。

 

そんな印象の女の子でした。

 

前回ご紹介したT君と同じく

ワークスタートの合図でもある〖挨拶&お名前呼び〗のシーンでは

お名前を呼んでも返答は見られず、

まずは私自身や、ワークに対する関心、興味を育むことから

半年前スタートしました。

 

 

 

そして前回の3月ワークでの〖挨拶&お名前呼び〗シーン。

 

 

自分の番を集中して待ってくれているRちゃんがいました。

 

子どもたちにわかりやすく順番を期待して待てるよう、

必ず右側のお友達から順に名前を呼ぶようにしています。

 

♪「あなたのお名前は?」

 

問いかけに対し

 

『○○ちゃん!』

 

スタート当初は関心がなく、お返事が難しかったRちゃんは今、

自分の名前をはっきりと言葉で返してくれる程に、ワークを楽しめる様になりました。

 

毎回の繰り返しによる安心感。

そしてGOKAN療育ワークのこの時間が、Rちゃんにとって少なくとも『安全で安心できる場である。』

 

そう感じてもらえたからこそのRちゃんの変化、成長だと感じています。

 

 

季節の食材を使った五感体験ワークでは、

今月は椎茸、キノコをご用意しました。

 

椎茸を手に取り、見て、触れて、割いて、その音を聞いて、香りを嗅いでみる。

 

五感をじっくりと活用しながら椎茸を様々な角度で感じ取る、体験ワークの一つです。

(ワーク狙い/食材の認知、食材への興味、食べる事への意欲、季節感を知る、様々な感触や感覚に親しむ、手指の感覚の高次元化、感覚の活用、想像力、イメージする力)

 

 

感覚に敏感なお子様や、身体に障害があることで経験出来ることに制限がかかりがちなお子様にとって、

五感でじっくり季節の食材や様々な物を体感できる経験は、

単に知識を増やすだけでなく、人生そのものを生き抜く力の土台になってゆきます。

 

 

 

 

そんな季節の食材ワークの時間、

Rちゃんについていたスタッフさんが私のもとに飛んで来て、こうおっしゃいました。

 

「先ほどRちゃんが、自分のキノコを見せに来てくれたんです!

かわいいねって言うと、『うんうん』ってすごく嬉しそうに見せてくれました。

 

私だけでなく、他のスタッフにも『見て』って言うように、自分のキノコを見せて回っていたんです!

あんなに人と関わりを持とうとしなかったRちゃんが…」

 

 

安心できる場所、安心できる人たちの中だからこそRちゃんの世界は今、

『自分自身の世界』から『人と交わる楽しさ・悦びの世界』へと

新しい扉を開ける事が出来たのではないでしょうか?

 


【2017年度/Rちゃんの目標】

・グループワークを通した集団の中でのコミュニケーションの促進

・スモールステップのよる成功体験の蓄積

・第三者による行動や感情の承認

・模倣動作によるボディーイメージの発達

 

 

お子様一人一人の狙いを明確に設定し、毎月のワークに組み込んでゆきます!

今年度のRちゃんの更なる成長から目が離せない一年になりそうです♪

 

●次回は子どもたちの成長記録③『遊びが3倍に広がったHくん(4歳)』をご紹介します(^^)


■講演会のお知らせ

障害を持った子どもたちと関わる全ての皆様にお届けしたい公演です。

子どもたちにとって必要な療育とは何か?

今渡しておきたい経験や言葉とは?

 

療育に携わる者として、障がい児と共に今生きる母として。

そして一人の女性としての生き方など、

様々な角度から『療育と特性を持つ子ども達』そして『子どもたちの未来』について

いま子どもたちに関わる全ての皆様に向け、心を込めてお話させていただきたいと思います。

 

皆様お誘いあわせの上、ぜひお越しくださいね(^^)