
■お手玉でボディーイメージを掴もう!
『ボディーイメージ』とは、自分の身体についてイメージすることです。
身体、発達に障害を持つお子様はこの『ボディーイメージ』を上手く掴めていないことによって
様々な生きにくさを感じています。
●『ボディーイメージ』を掴めていない(未発達)ことによって引き起こされる問題例
- 少しの間もじっとしていられない。
- 力加減が下手。
- 上手くボールをキャッチできない。
- 会話の途中でも入ってきて、自分が話したいことを話す。
- お友達とすぐぶつかる。
- 動きが大きすぎる。
- 順番が待てない。
- 興味が次々に移る。
- ひたすらにタイヤを回す。
- すぐ迷子になる。
- 座っていてもすぐに姿勢が崩れる。
- ひたすらに回る。ジャンプする。
- 手先や口元が常に動く。
- やたら飛び降りたり、転んだりする。
- こけたりぶつけても泣かない。
- ブランコを怖がる。
- 衣服が濡れても全く気にしない、もしくは少し濡れただけでパニックになる。
- 自分からは抱き着くが、他人から触れられるのを嫌がる。
- 触れる物を拒否する。
- 手先、全身が不器用。
- ふらふらしがち。
- 特定の場面や音に強く不安を感じる。
- 指示に従えず、自分が思うように行動することが多い。
- 会話がなかなか成り立たない。
- 読み書きや計算が困難。
- 人の話を聞くことが苦手。等
この様なお子様の様子は、ボディーイメージが未発達なことによって引き起こされている可能性があります。
そこで今回お勧めしたい『家庭でできる簡単療育♪』は、お手玉を使ってボディーイメージを育んで行きたいと思います。
■手順
ステップ①
- お手玉一つを利き手に持ち(例えば右手なら)右手でポンと軽く放り投げ左手でキャッチします。
- 次は左手からポンと軽く宙に放り投げ、右手でキャッチします。
- この様子をまず大人が行い、模倣を見せます。(さも楽しそうに行いましょう♪)
- 子どもが興味を持ったらお手玉を渡し、やらせます。
- 上手くいかないときははじめは宙に放り投げず、右手左手と交互に持ち替えさせ、段々とスピードアップしていきましょう。
- 慣れてきたら2に戻り軽く宙に浮かせてキャッチを行います。目標回数を決めて行うとより楽しめます!目標回数は初めはあえて低く、必ずクリアできる回数に設定することで意欲がグーンとアップしますよ!
ステップ②
- お手玉を利き手の甲に乗せ、そのまま宙に放り投げたら、その手を素早くひっくり返し、キャッチします。
- 次は手のひらの上に持つお手玉を宙に軽く放り投げ、手の甲でキャッチします。
- こちらもお手本を見せたうえで、目標回数を決めて楽しく行いましょう(^^)


こちらは昨日個別療育でお伺いした、小学6年生のHちゃんです。
Hちゃんもボディーイメージが掴みにくい事で
運動面や文字・数の認知、コミュニケーション等に偏りがみられます。
そこでワークの中お手玉を使い、上記の手順で遊んでみました。
するとどんどん楽しさが増し、気が付けば100回を目標設定にして
キャッ!キャッ!と楽しみながらがんばっていましたよ(^^)
上記の遊びを通し
・手指の感覚の高次元化
・物を目で追う追視力
・集中力
・想像力
・適応力
・リズムと動きの一体化
・前庭覚(全身バランス感覚)へのアプローチ
・ボディーイメージ
・達成感
・次への意欲
等を育むことができます。
身体的に障害のあるお子様も大丈夫です!
- 手のひらに握らせる。(握りこんだ指先を開く)
- 手のひらが開くようであれば、手のひらに乗せたままお母さまがお子様の手を取ってリズムをとり、浮かせたり、キャッチしたりする。
- 握って、離す(落とす)体験をさせる。(この時、言葉も一緒に伝えたり『握る』『離す』『落とす』等。文字も見せてあげるとより言葉と文字の一致ができて良いですよ♪)
初めはうまくできないと思いますが、その場で出来ている事をしっかりと褒めてあげながら、長いスパンで行えるように見守ってあげてくださいね(^^)