
■『楽しそう!』を『やってみたい!』へ
シーンによって、叩いたり、噛んだり、押してみたりしてしまうのは、子供たちなりの理由が必ずそこにあるからです。
例えばそんな要員の一つに『バランス感覚の偏り』が考えられます。
●触覚(肌に触れるものに対して反応する)のバランスに偏りがあるケースでは
・感覚に敏感。触れるものの好き、嫌いが明確。→『感覚過敏』
・感覚過敏がさらに強くあらわれ、親子間のコミュニケーションにも影響を与えている。→『触覚防衛反応』
・感覚に鈍感。お友達と頻繁にぶつかる、走り回る、高いところから飛び降りたがるetc。→『感覚鈍麻』
などがみられます。
そのようなバランスの『偏り』がある場合、強制的に止めさせたり、注意や強い指導をしても効果はありません。
また、出来ないからさせない。という方法も子供たちの可能性を探る上でこの上なく残念なお話です。
なぜなら、それぞれの『偏り』さえ少しずつでも改善する事ができれば、子供たちの未来はより豊かなものとなるはずだからです。
そんな『偏り』を改善してゆく一つの手段として私が提案させていただいているのが、『まずはやってみる事』=【体験】です。
大切なのは、様々な体験をいつものお友達と一緒に楽しくチャレンジする事。
楽しみながら、意欲的にチャレンジできる場が何よりもお子様にとって大切です。
そこで今月1月のGOKAN療育ワークは、この様な体験をご用意いたしました。
■クリエバ様1月ワーク①
- はじまりのごあいさつ
- お名前言えるかな?
- 今日は何月何日何曜日?
- 今月の絵本『12支のおはなし』
- リズムdeボール回しゲーム
- 誰のボール?
- フラッシュカード
- 仲良し体操
- お餅つき体験
- 鏡餅を作ろう!
- ごあいさつ

4.5歳のお子様から楽しんで頂ける内容で、療育ワークの絵本選びで大切にしている
・絵の明るさ
・お話のわかりやすさ
・テンポの良さ
もおさえた、少しシュール、だけど小学一年生の娘からも『めちゃくちゃ面白かった!』とおすみつきの絵本です。
そして未就学児クラス5名の反応は…
にこにこ!
「あ!竜だ!」と話す子。
「ぴょんぴょん」とジェスチャーを見せてくれる子。
少し物語が長いので、途中でうろうろすする子もいましたが、部屋から出ることもなく、自分の場所まで戻ってきてみんな最後まで楽しむことができました。
絵本の世界を冒険した後は、干支の歌を歌いながら、ボールを使ったリズム遊びです。
【目的】
・こだわりをコントロールし、お友達にボールをまわせるか?
・リズムに合わせ、ボールを隣の友達にわたせるか?
・次の動きを予測し、準備できるか?

初めは1つの黄色いボールを回します。
様子を見ながら探り探りのお子様たちも、徐々に個性が出てきて、投げてみたり、蹴ってみたり。
「ぼくが欲しかったのに!」
歌の最後、手元にボールが戻らないことに不満を表すことも。
ですが繰り返し行ってゆくことでリズムをつかんでゆきます。
慣れたころに、もう一つボールを追加。
みんなが大好きな青い色のボールです。
途端に「あ!ぼくが欲しい!」「なんで!ぼくだよ!」
ざわつく子供たちに、もう一度ルールを確認します。
「歌に合わせて、となりの子に両手で渡すんだったよね?」
歌がはじまります。
青いボールを一番はじめに取りに来た彼は…隣にいた私に手渡すことができました。
みんなそれぞれ、独占したい気持ちをコントロールして、順々に手渡してゆくことができたのです。
「イエーイ!!」
すごいよ!みんな!かこよかったね!
こうした小さな「できた!」の積み重ねが、明日の『できた!』を作ってゆくのですね!
本日のレポートはここまで。
明日は
【発達支援センタークリエバ様1月ワークの様子②『自分の気持ち・求められていること』】についてお伝えします。
☆2016年までの活動に関しては、旧ブログからご覧いただけます。
→http://ameblo.jp/bauchan0619